バスケットボールをデザインし続けるブランド今回の取材は、都内・駒沢公園の近くにある『AKTR』の直営店「AKTR Sports Supply KOMAZAWA」にお邪魔しました。「都内だと代々木公園のコートがストリートバスケを代表する場所なのですが、駒沢公園のコートはもう少しこの辺のエリアのライフスタイルにも溶け込んでいて、少しチルな雰囲気があるんです。この直営店は、バスケがライフスタイルの一つになっている場所に、ということで2019年にオープンしました」と、ご自身も長年バスケットボールに親しんできた『AKTR』のセールスとマーケティング担当の三井さんは話します。『AKTR』はストリートバスケットボールをベースにしたブランド。デザイン事務所が前身であった千日商店株式会社が、「日本のバスケットボールを新たにデザインする」というコンセプトで2010年にスタートしています。それまではB-BOY的な流れを汲んでいたストリートバスケットボールのファッションスタイルに、新たなエッセンスを持ち込むことで着実にファンを増やし、現在では日本のバスケットボールを代表するブランドのひとつになっています。「カウンターカルチャーが好きな人たちが作ったブランドで、西海岸的な空気感を大事にしています。買っていただくお客様もバスケが好きだったり、自らもプレーされている方が多く、20代後半から30代の方が中心層ですね」社内のシステムよりも専門性あるTERMINALへ千日商店株式会社では、デザイン部門とシステム部門があったことから、ブランド立ち上げの数年後には在庫のリアルタイム反映まで可能な独自のシステムを社内で構築されていたそうです。 「ドメスティックブランドとしてそこまでのシステムを持てたのは少し珍しいかもしれません。展示会オーダーも社内のシステムにリンクすることもできるし、人の手で巻き取って内製化もできたのですが、どうしても手作業の部分がなくせないのと、ECなども時代に合わせて効率の見直しを図っていた時期だったので、展示会受注も効率化しようとTERMINALを導入しました」 『AKTR』のTERMINAL導入は2020年。それまでは社内でデザインしたカタログを展示会用に準備していたそうですが、それを廃止し、導入後はTERMINALのみに。「これまでは展示会のカタログを作るために、何人もの手を通り、労力もかかっていたのですが、TERMINALであれば極論、写真と商品情報さえあれば僕1人で準備が可能になります。画面デザインの見やすさも含めて、そのメリットは大きいと感じました」 その効果は、特に新型コロナウイルスのパンデミックの際に実感したと三井さんは話します。「ディーラーさんのオーダーは当然浮き沈みがあるものなのですが、TERMINALを導入して一番顕著だったのは、個人オーダーの売上です。それまではLINEやメールで案内をするしかなかったのですが、TERMINALはECサイトで買い物する感覚に近いのか、前年の展示会と比較してもオーダーが増えましたね」大手のスポーツチェーン店への提案もTERMINALでTERMINALを導入したもう一つのメリットとして三井さんが挙げるのは、「データの可視化」にあるそうです。「展示会でどんな商品が売れているのか、カラーやサイズの傾向などもすぐに分かるのは便利ですね。これまでの場合はエクセルなどから数字を取り出して計算しなければならなかったので、傾向分析も楽になりました」また、大手のスポーツチェーン店などからは、シーズン商品をブランド側がピックアップし、金額も含めてそのチェーンにフィットした“提案”を求められることが多いそうですが、それがTERMINAL上ですべて完結できるようになったこともメリットとして感じていただけているそうです。「これまでも取引先から求められれば、個別にエクセルに画像貼り付けたりして提案していましたが、TERMINALだと簡単に取引先に共有することができます。また、それまでのシステムでは難しかったスポットのオーダーもスムーズに対応できるので、取りこぼしも少なくなりましたね」元々システム構築にも長けていて、I T化、DX化にも積極的な同社。それでもまだ課題を感じているそうです。「まだまだウチはシステムの“側(がわ)”だけのところも多くて、それを活用しきれていないと考えています。TERMINALも同様で、そこで得られたデータなどをオンラインサイトやさまざまな部分に反映できる部分もあると思います。そういう中でもTERMINALはどんどんアップデートされていて、機能も追加になっていくので、その活用が楽しみなツールだと感じていますね」TERMINALでは、それぞれの会社のシステムや取引の慣習などに合わせた活用法、カスタマイズのご提案も随時行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。