ブランドが環境への配慮強化を推進する中、ホールセールもデジタル化を推進近年SDGsなどで世界の産業全体でサステナビリティが問われる中、ファッションカンパニーとしての『AIGLE』は、グローバル全体で「足跡以外の痕跡を残さずに、多いに経験し人生を謳歌するために」というミッションを掲げ、環境に配慮した製品開発やビジネス環境の整備を進めています。 その中でホールセールの展示会もカタログや紙の資料が多いことなどから、従来のやり方を見直す時期に入っていたそうです。そこに新型コロナウイルスの感染拡大があり、展示会の開催そのものも検討せざるを得なかったことも重なり、一気にTERMINALの導入が決定されました。「ブランドの環境への配慮強化の観点からもDX推進のこともあり、コロナ渦以前からTERMINALの導入は検討していましたが、いよいよ2020年6月に展示会の開催が近づき、展示会が開催できるかできないかの判断を迫られる中で、導入を決めました。コロナ対策だけでなく、森林資源の保全の観点からの紙の削減、展示会でお客さまが移動しない分の二酸化炭素の削減など、当社のミッションにも符合する部分がありました」(桔梗さん)「類似のサービスも比較検討をしましたが、決め手になったのは担当の方とのリレーションです。デジタルではあるけれど、アナログな部分でのコンタクトが早そうだったし、やはりアパレルの共通言語がある方の方が安心して進めることができると考えました」(井上さん)3日間かかっていたオーダー集計業務が10分に短縮− 左)リテール&ホールセールシニアマネージャーの桔梗貴史さん 右)ホールセール セールス マネージャーの井上裕子さんこれまで『AIGLE』の展示会は、各シーズン2回ずつを東京と大阪で開催し、全国のバイヤー、そして販売代理店の数社とともにオーダーを取る方式で、紙のDM発送、紙のカタログや資料の配布など行ってきました。受注はオーダーフォームのエクセルシートを送り、それを集計する従来の一般的な方式。「各バイヤーさんから届いたエクセルをまとめ、集計するのにスタッフは3日間くらいかかっていました。展示会の後の数日間は、1年の中でも最も遅い時間までスタッフは作業していました」(桔梗さん)「以前からエクセルでオーダーを管理するというのはリスクでしかないと思っていました。オーダーが抜け漏れてしまうリスクも含めて人為的なミスも起こりやすい。さらに万が一、そのエクセルデータが消えてしまったらという危険も伴います」(井上さん)しかしTERMINAL導入後は、3日間を要していたオーダー集計作業が10分に短縮。その効率化にはかなり満足いただけたということですが、オーダーが入る都度にメールで「お知らせ」の機能があるという点も、管理職としてメリットがあったとシニアマネージャーの桔梗さんは話します。「オーダーが入ると都度に担当者全員にTERMINALからメールが届くので、その時点の累計も確認ができます。それまではエクセルを集計するまでどれくらいの達成率になっているのかが分からなかったのですが、途中段階で把握ができるので、フォローアップや早めの対策を立てられるようになりました」(桔梗さん)また、既存のエクセル等を使ったやり方の場合、担当者の退職などによって管理方法の引き継ぎが困難だったことも、TERMINALのシステム導入によって安心感が増したということです。コロナ渦で有効だった、商品説明動画の活用TERMINALでは、利用者の皆様の声をお聞きしながら継続的にシステムのアップデートを行っておりますが、最近で最も活用が進んでいるのが、商品説明の動画をアップロード・公開できる機能です。『AIGLE』は、TERMINAL導入と同時にこの動画の機能を活用いただきました。 「コロナ渦でリアルな展示会に来ることができないバイヤーの方に好評だったのは、動画を使った商品説明です。リテールのスタッフに着用モデルになってもらい、身長やサイズ感を明記した上で、動画で前後左右を見せながら、MDが商品について解説した音声を重ねた動画を作成しました。約1、2分のものを50本くらい自分たちで作ったので大変でしたが、展示会で見ることができない方にも伝えることができたのは、かなり大きかったと思います」(井上さん)−『AIGLE』のスタッフが協力し、約50品番に対してそれぞれ1、2分の音声解説付きの商品説明用の動画を作成し、TERMINALにアップロードして商談に活用「『AIGLE』の場合、着用時の快適さを高めるための機能性を謳うアイテムが多いので、写真や絵型だけだと表現できない部分があります。それを動画で補足できたことも良かったし、展示会からお帰りいただいてからも確認ができるので、バイヤーさんにもメリットがあったと思います」(桔梗さん)またコロナ渦において、オンラインによる商談になった際も、TERMINALの動画ページを「画面共有」することで、「担当者が商品説明を都度繰り返してお伝えする必要がなくなった」ことも効率化のひとつになっているそうです。今後は取引先への商談手法の選択肢も増える中、新機能の「ハッシュタグ」や「カラーチップ」なども取り入れ、TERMINALの機能をさらに活用していきたいとお二人には話していただきました。新型コロナウイルスの感染拡大によって、アパレルの展示会の開催方法も大きく変わった2020〜21年。TERMINALではユーザーの皆様の声をお聞きしながら、さらなる機能のアップデートや、ブランド/バイヤーの双方が使いやすいサービスの構築を進めて参ります。