−(左)プレスの新井さん、(右)営業の中村さん人為的なミスも多かったTERMINAL導入前「TERMINALを導入する前は、展示会の卸先や個人オーダーなどは、絵型やエクセルで作ったオーダーシートをお送りして、主にメールかファックスでやり取りをしていました。生産管理や企画の者が使っている書式を展示会用に作り変える形で作っていたので、それも二度手間でした。TERMINALでは、ウェブ上でスタッフ間が共有しながら打ち込んでいって、それをオーダーシステムに紐づけられるシステムなので、時間短縮にもなりましたし、人員が少ない中ではとても役に立っています」と話すのは卸先との窓口を担当している営業の中村さん。−営業の中村さんは、主に卸先の窓口を担当個人オーダーの受付を担当することが多いプレスの新井さんは、それまでは紙のオーダーシートを渡し、それに手書きで記入していただいたものを後日集計する作業がかなり大変だったと言います。「TERMINALのシステムを入れる少し前から展示会で個人オーダーを頂く数も増えてきて、集計にはいつも数日かかりました。あと、うちのブランドは『ベージュブラウン』とか『レッドブラウン』とか、少し変わった色の名前をつけることがあるのですが、書いた方がそれを間違えてしまうケースもあって、『どちらの色のことですか?』と、お電話したりすることもありました(笑)」−プレスの新井さんは、展示会においては個人オーダーの窓口も担当またその中には、メーカー側の人的なミスも原因になっていたことがあるそうです。「展示会までは生産と資料作りを別の担当が並行してやっているので、バタバタしている中で展示会時の下げ札のつけ間違えなどもありました。それが原因で間違ったものをお送りしてしまう結果になったり。あとは展示会後にファックスを受け取った、受け取らないなどの問題も。そういう点でもTERMINALの場合は、バイヤー、営業サイドからすると履歴や証拠が残るのが大きいですし、そういったミスも減りました」(営業 中村さん)システムを導入してから見えてきたことオーダー締め切りのタイミングもTERMINALの導入によってより明確になったそうです。以前はオーダー締切日を伝えていても、なかなかそれまでに送っていただけないケースもしばしば。そのたった1件の遅れによって、生産に支障が生じるなどのケースもあったと言います。「現在は基本的に展示会場でオーダーを取る形にしているのですが、特にTERMINALの場合はオンライン上でピッタリ締め切りが決まっているので、皆さんの締め切り意識も変わったのか、期日までにオーダーいただけるようになりました」(プレス 新井さん)またTERMINAL導入後に判明した興味深い点として、通常のバイヤーさんとスタイリストや個人オーダーの方のチョイスするものの違いがより明確にデータに出るようになったこと。「いま欲しいものに忠実なバイヤーさんと、少し先の感覚を持っているスタイリストさんのオーダーの違いもデータに出るので、そういう情報をバイヤーさんにお伝えすることもしやすくなりました」(プレス 新井さん)展示会後の動きとしては、追加オーダーが出やすくなったこともTERMINAL導入後に顕著になっていて、展示会に来ることができなかった地方や海外の取引先からもTERMINALを見た上でオーダーやアイテム詳細の問い合わせが入るようになったのも収穫のひとつということです。ブランドの人気が向上するとともに、作業量や複雑さも増えて行ったオーダー受注の業務。システムを導入して4シーズンが経ったいま、今後のさらなる活用法についても検討しているそうです。「まだTERMINALのデータを活用して生産に反映させるようなところまで至っていないのですが、『去年このアイテムはどうだったかな』とか、振り返りが簡単になっているだけでも助かっています。展示会にはTERMINALの担当者も来ていただいたりしていて、相談もしやすいので、今後もデータの使い方などをお話しながら使っていきたいと思っています」(営業 中村さん)