少人数でもスムーズに回転する体制作りを目指して旗艦店の2店舗と卸販売を中心に展開している『OLD JOE』のプロダクト。感度の高い全国のセレクトショップを卸先として多く抱えている中で、その受注発注においてはブランド創業時から2015年春夏シーズンまで、一貫して紙のオーダーシートを使っていたと言います。「バイヤーさん向けの展示会では紙のオーダーシートを配り、それに記入していただく方法を採っていました。基本的にオーダーを記入したものをメールやファックスで送っていただき、それをこちらでエクセルに打ち込んで取りまとめる方式をとっていたのですが、その際、ラインをズラして打ち込んでしまうというミスや、受注期間中は次々とオーダーが入るので、どこまで打ち込んだか分からなくなってしまうことが多々ありました。ミスの改善はもちろん、会社が少人数体制なので少しでも作業効率の向上もしたいと思い、TERMINALを導入することになりました」−プレスの小沼修さんもブランドのファンが高じて『OLD JOE』に入社されていますこれまでお話を伺ってきたブランドの中でも、比較的早い段階でTERMINALを導入した『OLD JOE』。当初はオーダーのデジタル化に慣れないバイヤーさんも見受けられたとのことですが、スムーズなシステムを体感すると、そのやり方に共感してくれる人が多かったとのこと。また、以前は紙のオーダーシートに加えて型番やカラーを記載したシートをプリントして一緒に配り、バイヤーさんはそれを見てオーダーをする方式を採っていたとのことですが、導入後は、その一覧もデジタルに移行し、今ではWEB受注画面を見れば、アイテムすべての情報を把握することが出来る体制が整っているそうです。−店内にはワイドフィットのアーミートラウザーなど、スタンダードなアイテムが並んでいました「展示会のギリギリまで商品の詳細が決定せず、シートの出力を待たなければならなかったり、詳細に修正が入った場合は、プリントアウトをやり直したりして時間と手間ばかりかかっていました。それぞれのプロダクトにストーリーがしっかりあるのもブランドの特徴なのですが、展示会時にその商品説明をフィックスさせるサイクルを作ることで、一般の方たちにECで販売する際にもそのテキストが流用出来るようになり、これは卸先からも大変好評です」さらに商品画像においては、カラバリはもちろん、実際にスタッフが着用した画像を載せているというのも『OLD JOE』ならではの使い方。実際に着用してコーディネートで見せることで、アイテムをイメージしやすく着姿をリアルに描くことが出来ます。−渋谷・神泉に構える旗艦店では、デザイナーが惚れ込んだ工芸品ともいえるナイフなども販売していますオーダー画面がプロダクトの背景を伝達する手段に受注発注システムに加えて、プレスや関係者の方々に向けた個人オーダーにおいてもシステムを使用している同ブランド。こちらも卸向け同様、詳細を多く語ることが出来る商品画面が役に立っているとのことでした。「個人オーダーに関しては、さまざまなところでTERMINALさんを導入するブランドが増えていることもあって、皆様に抵抗無くスムーズに使いこなしていただいている印象があります。紙でオーダーを取っていた時代より、劇的にオーダー数が増えたなどということはないですが、展示会で気になったものを一度持ち帰って商品説明や着用画像を見て思い返すことで、複数点を購入いただく方が心なしか増えた気がします」-リベットやボタン、革パッチなどすべてオリジナルで作られたミニマルな定番デニムブランドの“定番“アイテムに特化した新たな対策ブランド開始当初から自分たちの手の届く範囲で生産を一貫し、生地や縫製などにこだわったシンプルな洋服を作り続けているのもブランドの魅力の一つですが、店内を見渡すとデニムやアクセサリー類など、ブランドを象徴する“定番”アイテムが多いのも特徴。より効率的なTERMINALの使い方として、シーズンの受注発注の他に、いわゆる“定番”的立ち位置のアイテムのみ、通年もしくは年に何度かの機会を設けてオーダーシステムを使用していければと小沼さんは話します。「ブランドの定番アイテムとしてシーズン問わず展開されているデニムやアクセサリーなどのアイテムは、言ってしまえばいつでも注文出来ると思われがちで、シーズンのオーダーとは別にそのお店のタイミングでメールなどで発注いただくパターンが多いです。それに関しては、シーズンの展示会とは別に、『定番アイテム』に特化した形で別途システムを使ってオーダーを取れれば、管理がもっと簡単になるのかなと思っています」−ヘリテージを彷彿させる装飾が美しいリングなどのアクセサリーも、ブランドのスタンダード疑問点にクイックに対応してくれる親切さが魅力作業の効率化が実現できたことに加え、使っていて改善して欲しいというところにすぐにアプローチしてくれるのがTERMINALの魅力だと話す小沼さん。「TERMINALの営業の方と密にコミュニケーションが取れ、システムの分かりにくいところや、要望を伝えると、それを反映してくれるスピードが早いのも他社にはないポイントだと思います。業務効率化が計れただけでなくそういう点でもすごく満足しています」システムの特性を学びつつ、定番アイテムへのシステム的アプローチなど、業務の新たなやり方を模索中である『OLD JOE』。シーズンレスのアイテムの受注発注に独自の使い方を見出だしていくか楽しみです。