ブランド16年目の2020年にTERMINALを導入「オリジナルブランドとしてスタートして16年になりますが、大きな宣伝やファッションメディアを使ったりすることもなく、徐々に売り場が拡大してきました。現在の卸先は45店舗ほどで、毎回展示会にはバイヤーさんが30名ほどいらっしゃいます」(森さん)−フェニックスインターナショナルで『SIDE SLOPE』を統括する森兼徳さん数々のブランドのニットをOEMで手がける同社の中にあって、オリジナルブランドである『SIDE SLOPE』をメインに携わっているのは、社長で『SIDE SLOPE』のデザイナーである脇坂大樹さん、そしてブランドの統括に従事する森さん、そして生産管理やEC、プレスに至る業務までを行う菅原さんの3名。2020年2月のTERMINAL導入以前は、同社独自のフォーマットでオーダー表をバイヤーに送り、エクセルなどを用いて手入力で集計を行なっていたそうです。「僕は2020年にこのブランドに携わるようになったので、それ以前のことはわからないのですが、集計には時間もかかるし、人為的なミスをしないようにするのは大変だったと思います。それまではオーダーシートをスキャンしてメールで送ってもらうなど、フォーマットもバラバラだったので」(菅原さん)−『SIDE SLOPE』に2020年から携わり、現場の業務を行う菅原悦朗さんTERMINALの導入を決めたのは、ブランドを統括する森さん。同社の役員の方の紹介で、「そんなに便利なものがあるのなら」と2020年2月の展示会から契約を開始しました。 「僕は根っからのアナログ人間なので(笑)、正直なところ半信半疑でしたね。提示いただいたコストもそれが適正価格なのかどうかも分からなかった。でも会社的にはクリアになる金額だったので、『まずはやってみてから考えよう』という感じでした。実際やってみて1年経って、今は導入してよかったと思いますね」(森さん)システムの「ヘルプ機能」、営業担当のフォローで得た安心感システムを導入するタイミングからブランドに携わるようになった菅原さんは、実際に操作に関する説明を受けて、「使いこなせそう」という感触を得たそうです。「分かりやすい、と思いましたね。結局展示会に向けて情報の入力をする作業はこれまでと同じだし、バイヤーさんにもスムーズに受け入れていただけました。実際に使ってみて操作で分からないところは、画面の『ヘルプ』機能があって、FAQで大体のところはクリアになりましたし、分からないところがあればTERMINALの営業の方に連絡することもあるのですが、担当の方が展示会の現場にも来ていただいたり、フォローの部分も手厚かったので安心でした」−TERMINALの契約ユーザー向けの「ヘルプ機能」。FAQ方式で操作の疑問にお答えしています「担当の方が展示会でフォローをしてくれたのがありがたかったですね。僕は古くからのアパレル・アナログ人間なので、たぶんTERMINALの機能を使いこなせていないところも多いのですが、やっぱり単なるシステムというより、アパレル特有の慣習や温度感を理解してくれている人が担当というのは、自分にとっては大きいんです」(森さん)コロナ禍、360度商品撮影サービスを使ってみて2020年2月に開催された展示会の時期は、新型コロナウイルスが流行する直前だったので、通常通りの展示会を行うことができた『SIDE SLOPE』ですが、同年7月の2021SSシーズンの展示会はコロナ禍真っ只中ということもあり、開催の方法をかなり考えたそうです。その中で導入に踏み切ったのは、TERMINALが2020年より開始した新サービス「360度撮影した商品の公開機能」。これはTERMINALの提携する撮影パートナーが、トルソを一回転させた360度の商品画像を撮影し、公開できるというもの。「コストと納期(撮影から納品まで基本1週間以内)までを明示いただいても、結局これも他に比較のしようがなかったので、『まずはとりあえずやってみよう』という感じでした。コロナで展示会に来られないバイヤーのお客様には特に良かったと思いますね。この機能が良かったのか、TERMINALのおかげなのか、あるいは商品が良かったのかというのはちゃんと検証ができていないのですが、コロナ渦でも全体の展示会売り上げが上がったことは安心しました」(森さん)−東京・広尾にあるフェニックス インターナショナルのショールーム現場で取引先とのやり取りの多かった菅原さんは、ニットという製品ならではの、生地の手触りも重視し、360度商品撮影だけではない展示会の案内を行ったそうです。「僕らは今回展示会に来ることのできなかったバイヤーの方には、生地のサンプルをお送りしたのですが、その『デザインの部分はTERMINALの画面から360度画像でご覧ください』とお伝えできたので、その両方をやったことは確実に結果に繋がったかなと思っています」(菅原さん)導入1年の感想とこれからTERMINALを実際に1年使ってみて、担当の菅原さんは、展示会受注という機能だけでない部分の良さにも気づいたところがあると言います。「バイヤーさんからの受注機能というのはもちろんなのですが、それ以外にも蓄積している情報をもとに、納期だったり色展開や色番を確認する時にも使うようになっています。関係者はみんな見ることもできるので、何かあったらそこで確認しよう、というベースになりつつあります。そういう意味ではTERMINALを導入した副産物だと思いますね。なんだかんだ頼りにしてる部分が大きくなってきました(笑)」(菅原さん)「こういうサービスを使うことも一つですけど、コロナによって世の中がこれだけ変わってきているので、我々アパレルも変わっていかなければならないと痛感していますね」(森さん)コロナによって展示会のあり方にも大きな変化を余儀なくされたファッション業界。TERMINALはユーザーの皆さまの声をもとに、さらにシステムやサービスを進化させていきます。