−プレスチームのリーダー、宮﨑浩さん。東京・原宿のプレスルームにてTERMINALを導入したことによる“プレス向け”だからこその活用方法『THE NORTH FACE』がTERMINALの導入を始めたのは、2017年夏。2017年AWシーズンのプレス向けの展示会からになります。そのきっかけはやはり業務の効率化でした。「おかげさまで近年、かつて以上に『THE NORTH FACE』に注目いただけるようになり、プレス向けの展示会にも多くのメディアの方が来ていただけるようになりました。それまでは展示会で個人オーダーをいただいた場合、展示会資料をもとにした独自のオーダーシートを作り、そこに会場で記入いただいたものをプレスのスタッフでフォームに集計するという作業をしていました。当然時間もかかりますし、在庫との照らし合わせの煩雑さや、人為的ミスも避けられませんでした。また、オーダー用紙に記入をするお手伝いするようなこともしていましたので、展示会場で本来お話すべき方にブランドやプロダクトのこともお伝えできないことが増えていました。なんとかならないかと考えていた時に、TERMINALに本格的に相談をして取り組みをスタートしました」TERMINALを導入した最初の展示会では、注文を自身でおこなうことができる環境ができたことによりメディアの方と話をする時間も増え、そのオーダー数も如実に増えたそうです。ただ、宮﨑さんは「オーダーが増えた」ということに対して良かったという評価をすることはなく、プレス向けという目的だからこそ考えるべき活用方法を次のように話してくれました。「我々がプレス向けに展示会をする理由は、まずメディアの方々に我々の製品が“機能がデザインを決定する”という考えをもとに作られていることを知っていただくことです。もうひとつはメディアの方々が個人的にどのような製品に注目されているかを知ることができることも大きいのです。普段から多くの先進的なものを目にされているプレス関係者の個人オーダーは、我々にとっても“気づき”が多いので、今後のマーケティングのプランを作成する上でも重視をしているんです」−原宿にある『THE NORTH FACE』のプレスルームには、最新のプロダクトが数多く並びますマーケットを広げるにしても、正しく伝えながら広げたいそういった経緯もあり、2018年AWシーズンからはシーズンの製品の機能面や『THE NORTH FACE』の製品哲学についてもプレス関係者にしっかりと説明ができる時間帯を複数回設けることになりました。「結果的にメディアの方々だけに向けた展示会としてお披露目、受注をするということにフォーカスすることができるようになりました。もちろん多くのお客様に我々の製品を買っていただきたいという想いには変わりがありません。ただ、マーケットを広げるにしても、正しく伝えて広げなければならないと思っています。それは我々のベースはやはりファッションではなくアウトドアであり、ファッションメディアの方々にも街とフィールドを繋げるようなご紹介をしていただきたいと願っているからです」 TERMINALは、「パートナーとして一緒に仕事をデザインできる存在」−サンプルタグにはサンプル専用のバーコードが割り振られており、TERMINALのオーダーシステムとも連動。展示会来場者はバーコードを読み取ってのオーダーが可能になっています『THE NORTH FACE』とTERMINALの取り組みの中でも大きく進化した部分は、展示会のオーダーシステムの構築だけでなく、パーソナルオーダー分の発送までをTERMINALで管理・対応したところにあります。「それまでプレス展示会でのオーダー分の商品は一度店頭に納品され、そこからスタッフの手作業で仕分けて発送していました。それもかなりの作業量になってきたので、TERMINALさんに相談したんです。様々な部分を相互で調整をした結果、現在ではプレス向け展示会オーダー分はTERMINALさんのシステムを通じて発送までおこなうことができましたので、その点でも非常に助かっています。その他にもご相談していることがあるのですが、細かな意見もしっかり受け止めて対策を考えてくれているので、“パートナー”として一緒に仕事をデザインできる存在だと感じていますね」−配送に関する取り組みイメージ図。お客様への配送をおこなうために、オンライン上で物流業務をおこなうことができるサービス「OPENLOGI」を採用。TERMINALで作成された注文データとの連携により円滑かつ迅速に発送作業を完了することを実現しました宮﨑さんはTERMINALのシステムを使ったことにより、さらにビジネスを効率化できるのではと感じているそうです。「こちらから写真データや資料をお送りすると、それをこちらが思ったよりもかなり早くTERMINALのシステムに組み込んだオーダーフォーマットを作っていただけたことにも驚いたのですが、それならこれまでの展示会よりも時期をもう少し早めることもできるかもしれないと思っています。また、実際にオーダーいただいたプレスの方々への利便性として、『いつ頃お届けできるか』などを通知ができたりするようになれば、売る側だけでなく、お買い上げいただく方にもさらにメリットを感じていただけるのではないかとも考えています。これからもいろいろリクエストもさせていただきながら、お付き合いしていきたいですね」