一度はやめていたTERMINALをすぐに再契約した理由TERMINALを導入したのはブランド誕生と同タイミング。しかしブランドの営業担当者の入れ替わりの問題で、TERMINALの利用を終了してしまい、その後はTERMINALを使わずに展示会をおこなったそうです。「独自のエクセルのオーダーシートを使って展示会の受注をしてみたんですが、オーダー集計に工数はかかるし、ミスもあり、勝手が悪すぎました(笑)。だから社内で検討して、すぐにTERMINALを再契約させてもらったんです」そう語るのは、『UN3D.』の営業課長の相澤宏充さん。マークスタイラーに入社する以前から別のアパレル会社でTERMINALを使っていた経緯もあり、再導入もスムーズだったそうです。また、オーダー集計の工数問題のほかに、相澤さんがTERMINALを再契約したのには、さらに別の理由がありました。「TERMINAL自体の普及率は大きいですよね。『UN3D.』の場合、バイヤーさんも関係者の個人オーダーの方も、ほとんどがすでにアカウントをお持ちになっています。使い方の説明すら必要ないくらい普及しているので、我々にとっても、取引先や個人のお客様にとってもメリットがあるんです。特に個人オーダーは、紙でオーダーを取っていた時に比べて飛躍的に受注が増えました」コロナ渦中でもオーダー増。TERMINALの受注画面を充実させた成果が『UN3D.』の好調の背景にはさまざまな理由がありますが、コロナ渦中においても強さを発揮している理由の一つに、EC販売の好調さがあると相澤さんは分析します。「現在『UN3D.』の売り上げは全体的に好調なのですが、売り上げの過半数をECが占めています。今はSNSを見て店頭やECで買う、店頭で見てECで買うなど、相互の乗り入れがあるのが特徴です。そうした中で卸の比率は決して大きくはないのですが、ブランドのイメージをSNSなどで増幅してくれるお店に絞って、お取り扱いしていただくようにしています」卸先を絞った結果、現在取引先は19アカウントほど。また比較的数字が大きいのが関係者の個人オーダーで、平均100名ほどが展示会でオーダーをするそうです。コロナ渦を受けてリアルな展示会への来場は減ったものの、TERMINALを導入していたこともあり、特に焦りはなかったと相澤さんは言います。 「コロナに関係なく、もともと展示会にお越しになる方と、お越しになれない方がいらっしゃいました。でも、TERMINALのアカウントを持っている方は、展示会に来れなくてもオーダーができます。なので、2020年10月の展示会と、緊急事態宣言下の2021年2月の展示会では、来場者数にほとんど変化はなく、さらにオーダー数は増えたんです」コロナ渦中でもオーダー増というのは、ブランド自体の強さもありますが、そこには「TERMINAL内の商品情報の充実化」を意図的に行った相澤さんの戦略が見事に結実した部分も大きそうです。画像や動画をフル活用した『UN3D.』のTERMINAL活用法「とにかくTERMINALの画面を充実させることを意識的にやってきました。1品番あたり20~30枚の商品画像を入れて、デザイナーの荻原自身が着用した15秒程度の動画もほぼ全品番作成し、TERMINALにアップロードしたんです」その品番数はなんと約140型(!)。約2日をかけてデザイナーと共に撮影を行なったそうです。「もちろん大変ではあるのですが、『UN3D.』はデザイナーの荻原のイメージが大きいブランドなので、彼女が着用した動画を入れるとバイヤーさんもかなり商品のイメージが伝わるようで、それはオーダー数にも反映されます。手を抜かずにほぼ全品番をやる意義は大きいと思っています」手間をしっかりかけることで、オーダー画面を充実させたその効果は、海外の取引先にも大きく現れたと相澤さんは言います。「国内の卸先は状況的なものもあってほぼコロナ前と変動はなかったのですが、中国の取引先の受注が大幅に増えました。中国のバイヤーさんも日本には来れないので、TERMINAL経由でオーダーいただくのですが、向こうで『UN3D.』が浸透してきたタイミングと、TERMINALのオーダー画面の動画の充実も重なった感じです」“新しい機能は積極的に活用していきたい”画像の豊富さ、そして動画の活用によって、TERMINALの商品ページの充実化を進めてきた相澤さんは、「新しい機能が追加されたら、積極的に使っていきたい」と話します。特に活用したいと考えているのは、ハッシュタグ機能。これは2021年3月末にTERMINALに追加された新機能で、商品のカテゴライズなどが可能なハッシュタグを追加することが可能になります。「うちが最近、洗濯可能商品を増やしているんですね。その分、バイヤーさんからも『どれが洗濯可能ですか?』と聞かれることが増えたので、さっそく次回の展示会からハッシュタグ機能を活用します。あと動画が見られるのがPCのみで、スマホアプリの方が見られないのがこれまでのちょっとした不満だったのですが、それもすでに解消されるとのことなので、安心しました」 TERMINALでは、こうした取材を通して得られるお話や、日々寄せられるユーザーの皆様からのお声を反映して、システムのアップデートや充実化も継続して行なって参ります。