仕入れ作業の効率化に加えて、接客においても効率を実感もともとはSNSをはじめとするデジタルな作業が苦手だったという浅川さん。最初は知り合いから勧められてお店の仕入れ作業のために利用をしたTERMINALでしたが、意外な面で効率化に繋がったとのことでした。−デザイナーでありオーナーでもある浅川喜一朗さん「まず、シーズンで決めた予算に対して、これまではエクセルでまとめていたのですがそれも一瞬で確認ができるので驚きました。それに加えて、接客ではお客様から『この商品はいつ入荷するか』という事を聞かれることがあったのですが、注文履歴が確認できるのですぐに見て正確な情報を伝えられるのも良いなと感じています。今はうちのお店のお取引先様の約1/4しかTERMINALを使用していないので、今後は全ブランドが取り入れて欲しいくらいですね(笑)」さらに苦手意識のあったデジタル作業をスムーズに変えてくれたのは、TERMINALの担当者が細かいところまで丁寧に教えてくれたからだと浅川さん。「慣れるまでは定期的に隣で操作方法を教えていただいて、本当に丁寧に対応していただいたので使いこなせるようになりました。僕のようにパソコンが苦手でもすぐに使いこなせるようになりました」−ショップスタッフの浅川 梢さん生地発注などの受注の先の作業が効率化お店とは別に2016年秋冬コレクションよりスタートしたブランド『stein』においてTERMINALの利用を開始したのは今から約1年前の2018年のこと。ブランド4シーズン目となり作業の手が回らなくなっていた時期で、導入を決めたと言います。「ブランドのオーダーに関しては、当時は手動で完全に僕が一人で対応していたのでミスが怖かったです。あとは、その後のこちらから生地屋さんや工場さんに連絡する際に納期が重要で、少しでも早く動きたいところがありました。それが、TERMINALを導入したことで展示会中にオーダーの状況をチェックすると、集計前の点数でも生地をどのくらい確保すべきかなどがだいたい分かるので、事前に動くことができるんですよね。これだけで納期が1ヶ月とか変わってくるので、タイムラグが回避できたのは本当に助かりました」−お店にはメンズウェアを主軸に役20ブランドのアイテムが並んでいます。出荷作業も連携して納品フローを改善TERMINALのひとつの便利な特徴に、多くのブランドが使用しているアパレル物流企業、ビジョンロジスティックの物流システムとの連携が取れるということがあげられます。これは、TERMINALから抽出したデータをビジョンロジスティックのシステムに取り入れることができ、商品の納品までの流れを自動化してくれるシステム。これまでブランドの出荷を自社で行っていた浅川さんは、半年前からこのシステムを導入。こちらにおいても、あらゆる点で改善が図れたとのことでした。「今までは2人でお店を拠点に自社出荷をしていたため、商品のデリバリーが重なってしまったときは、1週間ほど店を開けられないことがありました。ストック場所としてお店がダンボールだらけになるし、時間もかかるし、ミスもおこせないという多くの問題を抱えていたのですが、システムを使用し始めて全て解決できました。自社で出荷する作業は無駄ではなかったのですが、出荷も含めその時間を違うことに使用することができるようになり作業効率が良くなっています」−ブランドセレクトの他にオリジナルのフレグランスも展開していますさらにブランドの展示会の個人オーダーにおいてもTERMINALを取り入れている浅川さん。かつては自身もデジタルよりアナログ派だった彼から見た、ユーザーの反応を伺いました。「今でもTERMINALではなく紙に書いてオーダーしたいという人は少数人いますが、そのほとんどが割りと年配の方なイメージです。それでもアプリをご案内すると、写真と注文履歴も見れるので、みなさんすごく気に入ってくれています」−お店もブランドもあまり大きくせずに、「細く長く続けていきたい」という浅川さんバイヤーとして発注する側と、ブランドとして受注される側のどちらの側面もする浅川さん。そんな彼が今後気になるのが、TERMINAL上に各ブランドの商品解説の動画をアップしてそこでアイテムについて勉強できるというユニークなシステム。「展示会の時に商品説明をしても忘れてしまうと意味がないので、動画にしてTERMINAL上にアップできたら便利だなと思います。ECが盛んな今の時代は特に、スタッフさんの知識やお客様とのコミュニケーションがお店の付加価値になっていて、そういう機能はお店での接客に活かせるので嬉しいです。一方でブランド側の立場に立つと、イメージや言葉は“生もの”でもあるので、映像ではなく直接伝えたいなということも考えてしまったり……。双方の意見があるので、ブランド知識に活かせる何かいい方法があると良いなと思います」