試しに単発で導入してみて、便利さに驚き遡ること5年前からTERMINALの存在は知っていたものの、なかなかシステムの導入に至らなかったという石川さん。ここ数年、他ブランドの展示会でTERMINALを目にする機会が増えていたこともあり気になっていたとのことで、シーズンの立ち上がりで型数が少ない『Text』の展示会において、お試し感覚で導入してみたと言います。−セールスを担当する石川洋平さん「周りのブランドの口コミで『TERMINALが便利で良い』という話は聞いていた一方で、『marka』をスタートしてから17年続けてきた展示会のやり方が慣れていてスムーズという偏見もあったので、流れを変えたくなくて断っていたんですよね。ただ、『Text』を立ち上げるタイミングで3ブランドの展示会をマンパワーで回すのは現実的では無いのと、コレクションは『MARKAWARE』などと比べると型数も少ないこともあり、やりやすいかなと思って単発でトライしてみました。そしたら、今までと比べて作業が増えることはなかったのに、展示会後の業務スピードが劇的に変わったんです。営業側だけでなく生産側もスピード感が早まった事で、残り2ブランドでもやった方が良いという話になり、すぐに次の展示会から導入しました。」−導入前は、慣れないシステムで、作業が停滞することを懸念していたという石川さんでしたが、すぐにその心配は一掃されたとのこと受注から商品の納品までのスピードが劇的に変化これまでは、主に印刷資料で展示会の受注をおこなってきた同社がそのシステムをデジタルに移行するにあたり、若干のアレルギーがあったと言う石川さん。しかし、いざ導入してみると操作方法も分かりやすく、セールスチームはもちろん、生産チームやお店のスタッフまでがストレスなく使いこなせているとのことでした。「これまでの受注での集計方法は、取引先がオーダーシートに手書きしたシートをファックスでもらい、こちらがエクセルに入力するのが2割、エクセルで届いたオーダーシートをコピペする作業が8割で、全て手作業でやっていたのですが、ミスもあるため読み合わせをしたり、集計が終わるまでかなり時間がかかっていました。そこを全てデジタル化することで業務的なストレスがなくなり、効率とスピード感が格段に改善されました」 −展示会の会場となる中目黒のショップ『PARKING』業務スピードに加えて、デジタルだから修正も楽々集計スピードが劇的に変わったことで、生産チームへ受注の途中で見込みの数字を渡すことができ、商品の納品までのロスがなくなったと石川さん。「ブランドの生地は全てオリジナルなので材料を早く確保する必要がありました。これまでは、伝達が1日遅れるだけで商品の納期が1ヶ月遅れることもあったのですが、展示会中にTERMINALのデータを見ながら見込みの数字を伝えられるのは助かっています」また、これまで印刷後に値段や色のテレコなどのケアレスミスがあった、展示会の際に配布するラインシートでは、商品登録をWEB画面上でできるようになったことで、その場で修正可能になり、ラインシートを差し替えたりメールを送るなどその対処の業務が無くなったとのこと。「ラインシートを印刷する際に色や値段などを間違っていた場合、各取引先にメールでご連絡を入れていたのですが、TERMINALは一瞬で修正が効くので重宝しています。展示会前はかなりバタバタしているので、このようなことを気にしなくて良くなり、気持ちが少し楽になしました」物流業務についても大きく進歩株式会社エグジステンスでは物流会社『ビジョンロジスティック』へ物流業務を委託しています。従来はブランドが物流会社へ次シーズンの出荷内容を伝えるには、何回かに分けて事前にデータを送らなければならないものを、TERMINALから出力したデータを活用することで作業を1回で完結できるようになり、こちらも業務が大きく圧縮されたとのこと。今後よりシームレスにデータを連携していけるよう、調整を進めています。−商品ごとに型番、サイズ、色まで見るようにしていると石川さんデータ分析をより掘り下げておこなっていきたいデザイナーが世界中の農場、農園に自ら出向き厳選したオーガニックの原材料を使用する『MARKAWARE』と『Text』、お客様の声や店舗スタッフのアイディアからMDのような方法を取り、アイテムを製作している『marka』と、完全に棲み分けされた3ブランド。比較的感覚をベースに商品を構成するファッションブランドが多い中で、シーズン毎にデータを見て分析に活かしているのも同社の特徴。石川さんは分析において、TERMINAL上でより細かく見られるようになるのを希望していました。「TERMINALからデータをダウンロードして、自分たちの見慣れたフォーマットへデータを作成できる事には満足しているのですが、欲を言えば画面上で今よりも詳細な分析機能があるといいなと思っています。」