TERMINALを選んだいくつかの理由今回の取材では、2021年9月に東京・中目黒にオープンした『JieDa』の直営店でお話を伺いました。池尻の事務所にて、デザイナーとバイヤー、そして経営者としての顔も持つ藤田さん。さぞかしご多忙と思いきや、「服のデザインは自分の中にストックとして溜めておいたものを、夏休みの宿題のように展示会の数ヶ月前に一気に出すので、意外と何もしていない時間は多いですよ」と謙遜。それでも展示会の準備や集計業務が大変だったこと、そして集計や発注の過程で人為的なミスが多かったことから、2021年にTERMINALの導入を開始しました。「取引先も増えてきて、いよいよ自分達の手に負えなくなってきたので導入を考えていたところ、タイミングよくご案内をいただきました。周囲のブランドもTERMINALを使っているところがほとんどだったし、TERMINALを利用していることで、イメージ的にもブランドに箔が付くようなイメージを持っていました」導入の決め手となったのは“価格”株式会社KIKUNOBUでは、他社のサービスからTERMINALへ切り替え。2019年のTOKYO FASHION AWARDの特典として無償で利用できたようですが、ほとんど利用しなかったそうです。「サービスの利用説明会が異常に長くて(笑)、頭に入ってこなかったんですよね。外部の海外セールスは使っていましたが、あくまで僕らは傍目に見ている感じでした」TERMINALに切り替えをする決め手となった理由は「ズバリ、価格だった」と藤田さんは話します。「本当に使いやすい価格だと思ったのがリアルな理由ですね。ちょうどTERMINALが気になったタイミングでご案内をいただいたのも大きかったです」人を一人雇ったくらい業務がラクになった実際にTERMINAL導入後、さまざまなメリットを感じることができたと藤田さんは話します。 「まず展示会のご案内がスムーズになりました。今では紙のインビテーションも送らずに、TERMINAL経由の案内だけにしています。オーダー集計のミスもなくなりましたし、工場への発注もデータを抽出するだけなので、かなりラクになりました。これまでは集計時にアイテムごとにフォルダを作ってオーダーを管理していたのですが、品番を入れると一発で出てくるし、生地屋さんへの発注も早めにできるようになりました。時間で考えたら、人を一人雇った分くらいラクになりましたね」しかしTERMINALの特徴のひとつである、オーダーデータの“見える化”は、デザイナーである藤田さんにとっては複雑な部分も。「オーダー状況がグラフなどですぐに分かるのがありがたいですけど、デザイナーとしては毎回ヘコみますね。『なんでこんな売れないもの作っちゃったんだろう』と(笑)」TERMINALを活用したコロナ展示会対策新型コロナウイルスはファッションの世界にも大きな影響を及ぼし、現在もその状況は続いています。『JieDa』では地方のバイヤーが展示会に来られなくなった事態を受けて、TERMINALを併用した独自のアイデアで難局を打破したそうです。「ウチはサンプルが上がってくるのが比較的早いので、東日本と西日本にサンプルを色で分けて発送して、展示会前にバイヤーさんに見てもらうようにしました。すべてのカラーは展示会よりも前にTERMINALに写真をUPしておいて、それを見ていただければ分かるようにしたのです」実際、多くのファッションブランドが売り上げの落ち込みを余儀なくなされる中、こうした現物とオンラインを上手く併用し、さらにはユーザー向けにオンライン販売にも力を入れることで、コロナによる経営的ダメージも避けられたそうです。「アイテムの情報もTERMINALに詳しく登録できるので、これまで以上にバイヤーさんに詳しく説明できるようになったし、オンラインショップみたいに公開できるので、バイヤーさんも買いやすいのだと思います」バイヤー側目線で見たTERMINAL藤田さんは、自身のブランドを運営するだけでなく、セレクトショップのバイヤーとしての業務もあります。バイヤー目線でのTERMINALの使い勝手についてもお聞きしました。 「いまバイイングに関しては、若いスタッフにほとんど任せていて、僕は最終確認をする程度ですが、買う側としてもTERMINALは便利です。バイヤー目線から言うと、取引先ブランドさんのスワッチとかが一発で確認できるのがありがたい。いままでデスクトップ上に各ブランドのフォルダ作って、『何をオーダーしてたっけ?』と確認するのも大変だったし、セレクトショップという立場でも管理しやすいプラットフォームです。うちのスタッフが大阪も東京も全員見れるのも助かりますね」現在、セレクトショップとしての取引先ブランドの約6割がTERMINALを活用いただいていると話す藤田さん。「残り取引先もTERMINALにしていただければ、もっと管理もラクになりそうですよね(笑)」と話してくださいました。TERMINALでは、ブランド、バイヤー双方がより活用できるようサービス向上やアップデートを続けてまいります。