基幹システムとの連携が導入の決め手に東京・青山にショールームを構える株式会社オン・トーキョーショールーム(ON TOKYO SHOWROOM)は、『FUMITO GANRYU(フミト ガンリュウ)』、『MAISON EUREKA(メゾンエウレカ)』など、現在は国内外約15ブランドを擁するセールスエージェントとして成長を続けています。今回取材に対応いただいたゼネラルマネージャーの小嶺雅代さんと小池史織さんは、各ブランドの受発注業務においてTERMINALを活用いただいています。TERNINALの導入は2019年AWシーズンから。会社の成長と共に増えた取り扱いブランド、そして各ブランドの成長に伴い、展示会のオーダー集計業務が大きな負担になってきたことで導入の検討を始めたそうです。「それまでの集計は自社フォーマットのエクセルに入力する形でしたが、何度スタッフで読み合わせをしてもヒューマンエラーは起きていました。国内でTERMINALを導入したブランドのお話もよく聞くようになったことと、当社の基幹システムとの連携も可能ということが大きな後押しにもなって、導入に至りました」(小嶺さん)「ミスは劇的に減りましたね。地方のバイヤーさんの中にはファックスなどでオーダーいただく方もいらっしゃったので、デジタルオーダーのシステムに対応いただけるか不安はあったのですが、難なく使っていただけるようになり安心しました」(小池さん)ブランド、バイヤー、エージェント、それぞれのメリットON TOKYO SHOWROOMで取り扱うブランドのうち、TERMINALの使い方は大きく2種類あります。ON TOKYO SHOWROOMが契約しているTERMINALのブランドアカウントでの運用契約先ブランドが契約しているブランドアカウントでの運用「弊社がディストリビューションまでお手伝いしているブランドに関してはすべてTERMINALを使っています。本当は全ブランドに使っていただけると管理の面でもありがたいので、極力導入を働きかけるようにしています(笑)」(小池さん)小嶺さん、小池さん、それぞれの視点でのTERMINALの有用性をお聞きしました。「一番良いと思うのは、オーダーをバイヤーさん自身が打ち込んでいただけることですね。当社側のミスは起こり得なくなりますし、バイヤーさんも間違えがないように慎重に入力してくださいます。そして当社側で承認処理をすることによって、『バイヤーさんとも合意の取れた受注』になるというのはありがたいです」(小嶺さん) 「展示会中にどれくらいオーダーが取れているのか分かるのは本当に助かっています。早いタイミングでオーダーの状況がわかれば、デザイナーさんも生地の発注なども早めに進行できるので、ブランド側にもメリットは大きいと思います」(小池さん)データベースとしてのTERMINALの活用ON TOKYO SHOWROOMは、セールスエージェントとしてだけでなく、ブランドへのアドバイスやコンサルティングのきめ細かさもクライアントサービスとして重視しています。その中で、TERMINALのデータも同社の業務上重要になってきていると感じているそうです。「コロナになってからリアルな展示会への来場が減った分、デジタルオーダーだけのところも増えているのですが、できるだけバイヤーさんに分かりやすい写真やテキスト、動画を入れるようになり、TERMINAL内の情報量も以前より格段に増えました」(小池さん)「展示会が終わって実際に納品されるのは約半年後ですよね。展示会期間中もバイヤーさんへは商品のご説明をさせていただくのですが、複数のブランドを取り扱っているバイヤーさんも我々も、納品時には商品詳細を忘れてしまっていることが多いんです。納品時に『もう一回商品について教えてください』というリクエストも多いのですが、『TERMINALに記載されている情報を見ていただければ』とお伝えするだけで大丈夫な時もありますし、我々もそれを見ながらご説明が可能です。TERMINALが共有ドライブのメモのような形で使えていますね」(小嶺さん)また同社ではTERMINALから得られたデータを独自に解析し、クライアントと共有するようにしているそうです。「売って終わり、ではないんですよね。なぜその商品が売れたのか、売れなかったのかを展示会の後でブランドやデザイナーと共有することで、一緒に次の展開を考えることが出来ます。TERMINALによって、これまでよりも得られるデータは多く、コンサルティング業務においても活用できる場面は増えています」(小嶺さん)「もっとこんなことができたらいい、と思っている部分は、TERMINALの営業の方にリクエストすると、次のシーズンには対応いただいていることも多いので、これからもどんどんリクエストしていこうと思います(笑)」(小池さん)展示会業務のデジタル化においては効率化だけでなく、データ活用の意識も高まっている昨今。TERMINALの継続的なアップデートでファッション・ビジネスの支援を努めてまいります。