“孤軍奮闘”から生まれた人気商品株式会社イデアポートは設立から22年。『SUBU』は、同社のオリジナルブランドとして7年前に誕生し、現在では冬の新定番アイテムとして知られるようになりました。この『SUBU』を開発したのが、ディレクターの府川俊彦さん。府川さんが“冬場に足を入れた時にどれだけ気持ちが良いか”を中心に考えて生み出した『SUBU』は、徐々に火が点き大ヒットブランドに。『SUBU』ディレクターの府川俊彦さん「現在では他社も冬の履物を販売していますが、僕の知る限り7年前には“冬のサンダル”というものはなかったと思います。そういう意味では市場にないアイテム、商品を作れたのかなと思います」(府川さん)しかしこの商品は、オリジナルブランドのディレクターを努めていた府川さんが自らディレクション、デザイン、カタログ制作、営業までを兼務し、生産国の中国へ月に2回も出張を重ねるなど、ハードワークの積み重ねの上で運営されてきたそうです。 当時は展示会の集計業務も府川さんが担当。100品番近い商品を、増え続ける取引先の発注に合わせてエクセルで手集計する必要があり、膨大な時間と自らのミスとも戦わなければならなかったと話します。「基本的に展示会は年1回なのですが、その集計となると何日も遅くまで仕事をしないと追いつかない状態でした。当然ミスもしていたのですが、どこから戻って修正すれば良いのか分からなくなるくらいでしたね(笑)」(府川さん)独自のシステム開発からTERMINALにシフト導入を検討し始めたのは、ブランド2年目に「展示会完全受注生産方式」に切り替えた時期。その時点では予算の問題もあり見送らざるを得なかったそうです。 しかし独自のシステム開発などへ踏み込もうとする中で検討を重ねた結果、独自のシステム開発は時期尚早と感じたと話します。「TERMINALさんから、『最初から完璧なシステムを作ろうとするとかなり苦労をされると思います』とアドバイスをいただきました。そこでまずはTERMINALを使ってみることから始めてみようと2020年に導入を決めたのです。最終的に決め手となったのは、デザインのトンマナの印象がよかったという部分ですね」(府川さん)国内セールスを担当する伊藤創さんブランドの成長およびTERMINALの導入に伴い、国内セールス担当として伊藤創さんがメンバーとして参加。現在TERMINALの運用は伊藤さんを中心に行われるようになりました。「サービスはとても使いやすいと思いました。特殊な受注生産方式の『SUBU』のビジネスモデルにとって、まだ完璧とは言えない部分もありますが、品番数も現在200くらいまで増えてきた中で、過去のエクセル入力方式ではとても大変だったと思います」(伊藤さん)実際ディレクターの府川さんは集計などの業務からも解放されたことによって、その時間をデザインや別の業務に振り分けることができるようになったと話します。展示会のあり方にも変化がコロナ禍前までの『SUBU』は、年に1回、東京だけで展示会を開催していましたが、地方の取引先が展示会場に来られないケースが増えてきたため、2020年以降は東京だけでなく、大阪、福岡でも展示会を開催するようになったそうです。どうしても展示会場に来られないお取引先にはTERMINALを使ってもらうことで、オーダーに対応いただくケースもあったそうですが、同時にリアルな展示会に変化を感じたと府川さんは話します。「以前はバイヤーさんと商品を見ながら、ご説明したり、実際のバイイングについてもお話をする時間が多かったのですが、その時間がかなり減った気がします。展示会会場もかなり作り込むようになったので、その世界観を見に来ていただいている感じで、『後でTERMINALを見てオーダーするね』という方が増えましたね。その分、他のコミュニケーションが増えたのかもしれません」(府川)販促品やディスプレイも“商品”にブランドは着実に成長しているものの、卸先数は既存のところでセーブし、より深いお付き合いのできる卸先との関係性強化にシフトしているという『SUBU』。それでも売り上げは右肩上がりが続いています。 また『SUBU』では、取引先との関係を強化する上でも、ディスプレイや販促物の開発や拡大に力を入れるようになったそうです。「こういった販促品は、昔は営業担当の“匙加減”のようなところもあったのですが、販促品も一つの商品としてTERMINAL上に並べたところ好評で、販促品も商品の一つに位置付けられるようになりました」(府川さん) 今後『SUBU』がTERMINALに期待をするのは、展示会受注・発注だけでなく、納品や請求までを一元化できることだと府川さん、伊藤さんはお話くださいました。TERMINALでは活用いただいている皆様の声をもとに、より使いやすいシステムになるようにアップデートを続けて参ります。